THETA Sの全天球配信を強化する(1) Oculus Rift CV1がやってきた
- WebRTC
- 2016/06/06
こんにちは、インフォコム技術企画室のがねこです。
2016年6月8日~6月10日の3日間、幕張でInteropと併設開催されるAppsJapanのWebRTCパビリオンに出展します。前回Conference Japan 2016でRICOH THETA S を使った展示を、強化したものをお見せできる予定です。どこが強化されたのか、順次ご紹介していきます。まずは今回の目玉の1つ、Oculus Rift CV1 です。セットアップしてくれたメンバーのTokさんの奮闘を、抜粋してご紹介します。
CV1のセットアップ
スペックの確認
以前使っていたDK2はDeveloper Kit 2の略ですが、CV1はCustomer Version 1を意味します。スペックが上がっているため、接続するPCもハイスペックの物が要求されます。接続するPCのスペックがこれを満たしているかは、チェックツールで調べることができます。
https://support.oculus.com/help/oculus/1633938460220125/
実はこのツールが有用で、後述のOculusSetupツールがエラー終了して原因がわからない場合でも、こちらのツールを使うと原因が判明することがある、そうです。
PCスペックの中で、最も重要な要素はグラフィックボードです。推奨ではNVIDIA GeForce GTX970以上とされていますが、Oculusの製品版用Runtimeを動かすためには
- NVIDIA driver 358.70以上
- AMD Radeonシリーズドライバ「Crimson Edition」16.3.2以上
が必須となります。ドライバ検索サイトなどで検索して、これを下回っているグラフィックボードについては、残念ながらOculusRift製品版を使うことはできません。今回はGTX970を搭載したPCを用意しました。
必要に応じて、最新のドライバーをインストールしておきます。
セットアップツール
次に、OculusのSetupツールをダウンロードして実行します。
https://www.oculus.com/en-us/setup/
あとはSetupツールの指示に従って進めて行けば良いのですが、会社のネットワークだと途中で失敗するかもしれません。前述のチェックツールを使って調べると、例えばネットワーク/Firewallに原因があるというケースが分かります。特定のポートでの通信が必要なようです。
途中でログイン/サインアップを行い、デバイスとの接続チェックに進みます。途中でXBoxコントローラの接続がありますが、Wireless Adapterが付属していないため、Setupの指示に従うことはできません。Skipして先に行きます。
ハマリどころ1 C++ Runtime
ここで最近購入したばかりのPCの場合は、C++ 2015 Runtimeエラーが発生します。
どうやらもともとPCに入っているランタイムが、Oculusが利用するものより新しすぎることがあるようです。この場合は、コントロールパネルの「プログラムと機能」から入っているC++ 2015 Runtimeを削除したあとに、Oculusソフトを実行します。するとRuntimeをインストールするか聞かれるため、ここから入れなおせばエラーは出なくなります。これでセットアップは一旦終わりです。
※C++ 2015のRuntimeを削除すると、インストール済みのアプリケーションが動かなくなる可能性があります。また、皆さんの環境でこの方法で成功することは保障できません。申し訳ありませんが、削除する場合は自己責任で対処してくださいね。
ハマリどころ2 XBoxコントローラー
追加で、途中でSkipしたXBoxコントローラのドライバをインストールする必要があります。Webで検索するとそれらしきものも見つかりますが、それではうまくセットアップできませんでした。正解は、Setupツールを実行した後にWindowsUpdateすることです。
すると、必須ではない重要リストの一番上のほうに、XBoxドライバが追加されています。これをインストールすれば、XBoxコントローラが認識されます。
これで準備が整いました。ストアアプリからお好きなアプリをダウンロードして、VRの世界を堪能してください。
個人的な感想としては特にヘッドトラッキングへの追従がスムーズになり、その場に居る感覚が強くなったと感じました。