THETA S で全天球映像を配信するまで(1) 映像の形を調べてみました


こんにちは、インフォコム技術企画室のがねこです。

来る2016年2月16日、17日に行われる、WebRTC Conference Japan 2016RICOH THETA S を使ったリアルタイム全天球配信のデモを展示する予定です。今回はTHETA S から取得できるライブ映像がどのようになっているか、チームで調べた結果を掲載します。

映像の形

THETA S のライブ映像は、double fish eyes (2つの魚眼)と呼ばれる形式です。
USBで取り込んだ場合には、映像は1280px × 720 pxです。実際の映像はこの図の左側のように、正方形が2つ並んだ 1280px × 640px に、80px分のボーダーが下にくっついた形となっています。

theta_live_1.png

良く見ると円形の映像には、右側のように10pxぐらいの黒い影があります。おそらくカメラのレンズの縁が映りこんでいると思われ、有効な映像範囲は直径620pxぐらいです。

像の映り方

2つの魚眼映像は、真ん中がカメラの下方向に当たります。イメージとしては次の図のような形です。

theta_live_updown.png

左右で逆に90度傾いているので、注意が必要です。

カバー範囲

左右の半球の映像のカバー範囲も注意が必要です。実際には半球よりも広い範囲がカバーされています。垂直方向はほぼ180度のようですが、水平方向は180度よりも広いため、単純に映像を貼り合わせるとダブりが出ます。(取り込んだ映像は90度回転しているので、縦方向が180度よりも広くなります)。

したがって、次のように楕円形に切り取る必要があります。

theta_live_overwrap.png

※楕円に切り取る方法以外には、映像を半球よりもはみ出して貼り付けて重なる部分は半透明にして自然に合成する方法もあるようです。

ライブラリの公開

今回調べた内容を私たちのデモから切り離し、自由にお使いいただける形でgithubに公開しています。ご興味のある方は、ぜひお試しください。